Ludens Osaka

2022/11/28 18:46

一般人が書いたブログなんて大して多くの人の目には入っていないだろうと【思ったことをそのままに】ぶちまけている当店のブログですが、

店頭でDMで、意外にも多くの方から【読んでる】とのお声をいただくことが多く驚きますが、

そんなことは1ミリも僕の口の悪さには影響せずに今日も書きます。


よく人は、深みがあり構造が多重になった料理に大して【愛がある】と言います。


僕には正直料理やお菓子に対しての【愛】が理解できません。


それはきっと論理的で俯瞰的な僕のきみがわるい思考からきているのだと思いますが、


皆さんが【愛】と呼ぶその感情は僕にとっては【方程式】です。


いや、そこに行きついてるマインドが愛なんだよ、と言われるかもしれませんが、それは人それぞれとして。


ぼくはみなさんにご紹介しているお菓子の全てにおいて【数学的方程式を多重的に組み合わせて】います。


それは【なぜそれは美味しくなるのか】という料理人にとって基本的なプロセスから、将来的にどこに持っていきたいのかの伏線までさまざまで、

その流れにぼくは自身の感情を置かないことにしています。

お菓子に対しての感情をその時々に決めるのは基本的にはみなさまです。


ぼくが考えて作ったお菓子を【どや!】と感情を含めた箱で送りつけると少なからず皆様の感情を一部に引っ張る形になります。


その結果味の判断が正確にできなくなったり、本来現れるはずの個人の感情が薄れていくこともあります。


僕のお菓子は【発送予定日】が決まっています。

召し上がる皆様の趣味や行動範囲は分かりませんが、真冬にキンキンのビールを持って外でキャンプはしないように


その時々の月の平均気温を調べておおよその人の気持ちを理解して作っているつもりです。


冬はチョコだろ!

ではなく、寒くて体温調節に気を使う冬だからこそ脳が高カロリーのものを欲しやすくなる。


そんな原理でお菓子を考えています。


僕のお菓子は【その瞬間】を作りません。

作れるわけもありません。


お菓子なんてそんなに影響力のあるものではありません。


お手元に届いたお菓子を持って、誰とどんなシュチュエーションで食べるのか。

どんな話に花開かせるのか。


それは皆様が決めれます。


つまり愛を溜め込むのは皆様で、ぼくはお菓子に【理由】を後から付け加えれるスペースをそっと残さなければいけません。

感情と理論が入り乱れる話ではありますが、

皆様が【感情】をお菓子を手にした空間に込めるからこそ、ぼくは【理論】でどんな状況にも当てはまれるピースの一つ足りないお菓子を作るだけなんです。


お菓子作りには数学が必要です。

一般数学から熱力学、応用微生物学、食品香化学など多岐にわたるロジックを組み合わせて作りたいものを完成させます。


それでも最後に完成させるのは【そこにどんな意味を持たせるのか】という個々人の理由です。

ぼくのお菓子に愛はありません。

あるのは美味しく作ろうとするロジックだけです。


これからのクリスマスやお正月。


そのお菓子を持ってどんな思い出を作るのかを想像しながらお菓子に隙間を開けて送ります。



くっさ。

くさいなー


言いたいことを書いたらくさくなった。